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非常事態宣言に逆らった人だけが生き残れる悲惨さ

2020/04/08

 武漢から始まったコロナウィルスのパンデミックにより、政府は非常事態宣言を出しました。とはいえ、自粛を促しながらも補助金などの補償が無いに等しい状態です。これでは、いくら口酸っぱく外出規制を言ってもあまり効果が上がらないのではないでしょうか?逆に、補助金を素早く且つ十分に支給していたら、外出自粛を口酸っぱく言わなくても、自然と外出する人は減ると思います。

 サラリーマンの人は分からないかもしれませんが、多くの中小企業にとって、お金は自社の銀行口座にあるわけではないです。じゃ、どこにお金はあるのか?お客さんが持っています。余剰金などをたくさんプールしている会社は数か月は、売掛金の回収が出来なくてもやっていけるかもしれませんが、例えば僕の様な弱小零細会社だと、3月末に『納品』した広報印刷物や動画は、4月5日とか10日頃までに請求書を送り、そこから4月末とかに支払ってもらってお金になります。そこから従業員の給料や自社の買掛金の支払いを行うわけです。

 じゃあ、コロナの影響で納品できないと?はい、4月末にお金が入ってきません。というわけで、外出規制じゃなんじゃ言われてますが、目立たず、ひっそり働いて納品している中小企業は多いと思います。納品を辞めたら、生活できなくなって死んでまうんですよ。残念ながら、こんな政府の下で生き残るのは、自粛せず「納品」し続けて、且つコロナ感染を起こさなかった会社だけです。それ以外には、生き残る道はありません。

政治家やコメンテーターが必死に外出自粛を呼びかけてますが、僕らは既に、力こそ全ての弱肉強食の生存競争を必死に生きているのです。パスカルの書いた『パンセ』に書かれてますが、「正義は議論されがちである。力は承認されやすく議論を無用とする。」とあります。これは僕なりに現状に当てはめて解釈すると、事業の事を考えず自粛する方が良いのか?悪いのか?どういう対策を政府は打ち出すのが正しいのか悪いのか、そんな議論はなんぼでもできるし、正解は出し難いだろうけど、この苦境を倒産もせず、コロナにもかからず生き残った。という結果にたどり着くなら、それは議論も主張もまったく必要なく、その人が強く且つ正義だったという事になるわけです。