サラリーマンは無能になるまで出世する
2021/07/05
必ずしもとは限りませんが、だいたい多くのサラリーマンの人生において、
30代で中間管理職になれなかったら、ほぼ一生、その人は平社員のパターンが
多数派です。逆に言えば、昇進を望むなら少なくとも転職する時期の基準にも
なりますね。僕はそのタイミングを基準に転職しましたよ・・・。
さて、その昇進ですが、ガッチガチの成果主義の会社で勤めていた僕の経験から
言わせてもらうと、『ピーターの法則』をそのまま当時は体験しました。
皆さんは御存知でしょうか?ピーターの法則。経営者の方だと知らない方は
あまりいないと思いますが、つまりどう言うことか?
「サラリーマンは無能になるまで出世する」という事です。
これは評価昇進制度に深く根差した問題なのですが、僕が当時いた会社では、
昇進する時は、現在の役職で成果を上げた時です。平社員の時の成果で主任へと、
主任の時の成果で係長に、係長の時の成果で課長に・・・。以後これが続いていきます。
同族会社だと、どんなに優秀でも取締役部長止まりか、常務、くらいはなるかも
しれませんが、不当に昇進をしてもらえない状況以外、サラリーマンは無能になるまで
昇進します。
例えば、その評価昇進制度の中、万年課長や万年次長がいたとします。もうそれ以上、
その人は昇進しません。つまり現在の役職で成果を上げていない、無能状態という
事です。万年課長は現職では無能だけど、前職の係長としては優秀だった。て事になります。
現在の役職での成果をもって昇進をさせると、この現象が組織内で蓄積していきます。
結果として、会社が倒産せず成長しているとすれば、それは昇進の限界に来ていない
社員が会社をまわしている事になります。ピーターの法則を書いた学者のピーターさんが
言うには、これを回避するには、
・昇進と昇給を分ける。昇進と昇給をセットにしない。能力の限界になる
役所に昇進させず、昇給でモチベーションを保つ・・・など
・昇進前に訓練して、昇進後も活躍できるようにする。またはそれを見分ける
・人事制度に降格を折り込む。普通に降格もある組織は、役職で呼ぶと、
降格で役職名が変わったりする事もあるので、名前にさん付けで呼ぶ所もあります。
とかあるようです。経営者は無能まで出世する事態を避けなければなりませんし、
社員の立場からだと、明らかに今の役職に長くいるなと感じたら、それに対処する
行動も必要かもしれませんね。例えば、パソコンの日頃のアップデートの様に、
常に自分をアップデートしていく事が必要ですね。