受注件数を増やさずに、売上を増やすには?
2023/12/06
どの業界にも通用する計算式ですが、売上は下記の3つの要素で決まります。
受注件数 × 受注単価 × リピート率(販売頻度)
そして、売上UPを狙う場合、どの要素を増やすかを検討します。
もしくは、2つの要素同時、3つとも全部を増やそうとするのもアリです。
今回は、『受注単価』を増やそうとした場合を、僕が過去にいた印刷業界を
例に考えたいと思います。
例えば僕は印刷会社に勤めていた、2004年頃に、格安印刷通販を立ち上げた
事がありました。今なら、『プリントパック』『ラクスル』が有名ですよね。
印刷通販を立ち上げて、2年程すると、僕の担当客数は従来の営業マンに
比べると、
得意先数が約8倍に増えましたが。
粗利率は従来の案件に比べ、1/3ぐらいに減りました。
これ、当時は僕も20代の若造で分かってなかったのですが、
薄利多売で客数を増やすのは、規模の経済が効く大企業でないとできません。
中小零細企業がやると疲弊するんですよね。
となると、水嶋プロデュースの様な中小零細企業のとる方法は?
ズバリ!『業界の上流の業務』をやる事です。僕のいた印刷業界の上流は、
『電通』とか広告代理店にあたります。
広告代理店などで決まったPR戦略や広告戦略に沿って、どんな告知をして、
イベント企画をして、どんなツールを作るかと、業務が進行していきます。
実際の制作はその下請けのデザイン会社やweb制作会社、印刷会社に
流れて行きます。
どの業界もある程度そうだと思うのですが、上に行くほど業務は複雑になり
単価は上がる。工程の下流に行くほど、業務は単純になり、単価は下がる。
傾向にあります。
印刷業界だと、決められた仕様通りに広告物を作るのではなく、
どうやってクライアントの企業認知度やサービス認知度をUPさせるか、
その結果、売上がどうUPするかを考え、何を作るか決めて提案したら、
それを実行して、結果から改善して、また2回目以降の広告をして・・・。
っという業務に携わっていく事になります。
いきなり、工程の上流の業務をやれと言われても・・・っとなりますが、
ネットの普及した今なら、その業務をやっている会社を探して繋がる事も
簡単ですし、アライアンスを組むのも良いと思います。
だがしかし!営業活動までそこに任せてはいけません。そうなると、
主導権はその業者がもち、結局は下請け業務になるからです。
昭和の伝説的な鬼経営コンサルタントである一倉定さんが言ってました。
「下請の低収益から脱出したければ販売と言う『難行苦行』に耐えなければならない」
営業活動は絶対に他社に譲っては駄目です。
印刷会社の人や、web制作会社、デザイン会社の人が意識しておくのは、
この地球上には、皆さんが納品しているチラシやパンフレット、クリエイティブな
デザイン案、webサイトが欲しい人は1人もいないという事です。
クライアントは、自社認知度UP、売上や利益UPするという『成果が欲しい』から、
仕方なくそれらのツールを作ているだけで、『ツールが欲しいわけではない』です。
広告ツールを作っているだけで、